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 吸う空気は鼻や口から気管を通って肺に入ります。そして吐くときはその逆をしています。よくみなさんは腹で呼吸をするように言われると思いますが、胃に空気を入れるわけではありません(わかっとるわ!読者を馬鹿にしとんのか!と読者からの怒りの手紙が来そうですが、ごめんなさい)。児玉先生は以下のように説明されました。「肺や心臓は大切な臓器なので肋骨の内側にあります。息を吸うと肺は吸った息の分だけ大きくなります。肋骨におおわれている肺はその下の内臓を下に押し下げることで肺の容積を大きくしています。その結果押し下げられた内臓がおなかを膨らませます。それで、おなかで息をしている様に見えるのです。」

では、なぜ、おなかを動かして呼吸しなければならないのでしょう。

 その前に、首の回りの筋肉に注目してみましょう。首の回りには首を支えたり動かしたりする筋肉や声帯をコントロールする細い筋肉がたくさん張り巡らされています。喋るときも、歌うときもその筋肉を使いますが、細い筋肉なのですぐ疲れて声をコントロールしづらくなってしまいます。なるべくその筋肉を使わない方が長時間歌えます。また、声帯は薄くて柔らかい粘膜組織です。その組織をその回りの筋肉で無理に引っ張って声を出させていると声帯をおおっている粘液がなくなってきたり、充血してぶ厚くなったりして、振るえにくくなり、その結果かすれたり濁った声になってしまうと習ったことがあります。首の回りの筋肉は使わないようにしましょう。肩の筋肉も同様です。

 女性の初心者に多いといわれている“胸で息をする”ですが胸を上下させて呼吸することです。これが何故いけないかというと、首の筋肉は鎖骨や鎖骨の下を通って肋骨にくっついています。胸を上下させている間に知らず知らず首の回りの筋肉が動いてしまいます。つまり、胸で息をしていると声帯をコントロールする筋肉を動かすことになるので、安定した声がでなくなるということだそうです。それ以外にもこの発声シリーズで予定しているテーマ“共鳴”でも、首の筋肉はじゃまになってきます。

 おなかの回りには腹筋や背筋などの太い筋肉が体を支えるためにあります。その太い筋肉は、首の回りの筋肉とは比べものにならないくらい大きく、強く、耐久性も抜群です。その腹筋や背筋を使えば長時間歌うことも可能だとは思いませんか。でもご心配なく。発声をするためにわざわざ腹筋や背筋の鍛錬はいりません。普段の練習でおなかを動かして歌うことに注意していれば、自然に筋肉がついてきます。ただ、すごく大きい声を出したいとか、すごく高い声や低い声を出したい人は鍛錬した方がいいでしょう。

ほかに

「いい姿勢をして、息を吐ききります。吐ききったところでもう一度吐ききります。そして、はい!ゆるめて下さい。どうです?おなかに入りましたね!」ポイントは息を吸うのではなく、吐ききったところに、緊張をゆるめることによって、自然に空気を吸うことだそうです。


コラム2

 読者のみなさんは他の合唱団やコーラスバンド、アカペラバンドに所属したことがありますか?それは学生時代のコーラス部や合唱部も含めて、長く合唱をしている人は結構たくさんの合唱団に所属してきたと思います。ちなみに著者の場合、高校時代のわずか3カ月所属したコーラス部時代から現在のLapis Lazuli , The Voices of HAHS , BREEZEを含めてなんと13団体にも所属していました。

今思うとそれぞれの合唱団やコーラスバンドにはそれぞれの特徴や楽しさがありました。男声合唱の本当の楽しさや迫力を学ぶことが出来た合唱団もあり、以前住んでいた長崎市では、キリスト教音楽のすばらしさを体感することもできました。

 いろんな合唱団をジプシーのように渡り合っていくと、どこにいてもコーラスを楽しむことが出来る仲間がいる、そして、そこで出会ういろんな人々といろいろな音楽を楽しむことがとてもすばらしいものでした。特に指揮者をはじめとするいろんなタイプの指導者、経験者に出会うことが出来たことが、今になってとっても重要であると思います。

 たとえば発声に関して、それぞれの指導者が最良であるとそれぞれ信じている発声の指導をしていただけます。どんな指導者の先生もすばらしい声をされていたし指導もすばらしいものでした。しかし、指導されている側は、総てがすばらしいとはいえなかったと思います。つまり、良いとはいえない発声をしている方、なかなか上達できなかった方もおられたのです。いろいろな表現方法で指導していただいても、指導される側としては個性の分だけ受け取り方も様々あって、上手に伝わらないこともよく見かけられたと思います。でも、著者の場合、いろいろな合唱団をわたり歩いているおかげで、自分にあったすばらしい指導者にめぐり会うこともできたのです。

 みなさんに今からいろいろな経験をしなさい、などとは言う気持ちはありません。しかし、世の中には合唱団の数だけ指導者がいると思います。みなさんも、もしチャンスがあればいろんな方々に指導をしていただいくのも上達の早道になるかもしれません。歌うチャンスがあればどんどん出て行き、歌うことを楽しみましょう!!

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